読了―その他・雑学

遠藤公男『韓国の虎はなぜ消えたか』

================================

遠藤公男『韓国の虎はなぜ消えたか』、

講談社、1986年初版

================================

ノンフィンクションとされる一冊。

韓国近代史とも言えなくはないのですが、

ひとまず韓国関連のその他一般ということに

させて頂きました。

取材の御苦労が見て取れる、そんな一冊です。

朝鮮における虎というのは、怖いながらも親しまれる存在です。

ソウルオリンピックのホドリも虎ですし。

親孝行の説話でも虎から親を守る孝行息子・娘の話が

よく出てきますしね。

それに、山神としても見られていたとか。

ともかく、かの地の文化とは切っても切れない存在のようです。

同書によると、かつてそれなりに居たチョウセントラが

少なくとも現在の韓国地域において絶滅してしまったのは

朝鮮総督府の害獣駆除政策に因るとされます。

大きな原因になったのかも知れませんが、

朝鮮朝時代の虎の被害や虎退治政策はどうだったのでしょう?

朝鮮王朝が駆除したかどうかは資料を見ていないので

何とも言えませんが、

少なくともそれなりの人数が襲われていたような気がします。

孝行話で「親を虎から守る」話の多さはそれを裏付けるものかと。

日本では、狼がそうだったのですかねぇ…。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

サイモン・シン『フェルマーの最終定理』

==========================================================

サイモン・シン『フェルマーの最終定理 ピュタゴラスに始まりワイルズが証明するまで』、

青木薫訳、新潮社、2000年(新潮文庫版、2006年)

==========================================================

この前の原稿を書いているときから

「今の原稿が終わったら絶対読んでやる!」と、

妙な意気込みを持ち続けていましたので、

とうとう読めた…というのが正直なところでしょうか。

端的には、
「フェルマーの最終定理」と称される数式を、
20世紀末にある数学者が証明するまでの、数学史(数論史)
ということができます。

フェルマーの最終定理は、
ピタゴラスの三平方の定理が理解できれば
理解できる、非常に簡単なものです。

======================================================
X(n)+Y(n)=Z(n) ※(n)はべき数=n乗、ということ
n>2という条件を満たす整数の組(X,Y,Z)は存在しない
======================================================

X(2)+Y(2)=Z(2)
であれば、例えば、X=3/Y=4/Z=5という条件において成立します。
これが世に言うピタゴラス「三平方の定理」です。

内容は実見していただくとして、
簡単に感想(書評ではありません)を書くと…、

・一気に読めます
・面白いです
・数学の知識は必要としません(あれば補遺も楽しめます)
・一般に、学問の形成、或いは学問という営為(及びその意義)を
実にうまく表現できている
・学問が如何にして存在するか理解できる
・訳も良い

こんな感じでしょうか。
倭儒などはここに現われる数学者たちの熱き戦いを見ていると
「朝鮮儒者が儒礼の議論に全身全霊を傾ける姿」と
ダブって見えてしまいます。
共通点は、「真理」なるものの探求。

総じて、非常に読みやすく、良い本でした。
評判どおり(以上かな?)です。
中学・高校時代に「証明問題、命!」だったころの
無邪気な気持ちを思い出しました(^^)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

永渕康之『バリ島』

事務方に追われて時間が惜しいのですけど、

来週に使うということで、已む無く読破。

====================================================

永渕康之『バリ島』(講談社現代新書1395)、講談社、1998年

====================================================

バリ島には行ったことも無く、調べたことも無いので

述べられることは余りありません。

ただ、二つの世界大戦というものが

現代社会に及ぼしている影響は、

単に植民地支配という政治面にとどまらず

多くの面に表れているのだ、というところでしょうか。

もう少し落ち着いた時期に読みたかったとは思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

本橋哲也『ポストコロニアニズム』

本橋哲也『ポストコロニアニズム』(岩波新書)、2005年、岩波書店

※戦後問題関連の本はあまり読まないのですが、

今回は必要に駆られて読了。

「証言」の重要性は認められて然るべきですが、

使い方が難しいのもまた事実ですねぇ。

| | コメント (0) | トラックバック (1)