読了―儒教(礼学)

加藤常賢『禮の起原と其発達』

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加藤常賢『禮の起原と其発達』、中文館書店、1943年

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静養中に読んでいた一冊。

中文では知らぬ者無しの加藤常賢博士の高著であります。

積読状態だったのですが、

せっかくの静養でしたので読んでみました。

前半は礼の由来として民俗との関連を取り上げ、

後半にて『春秋左氏伝』や『論語』など初期儒教文献に現れる

礼の学問的展開を論じておられます。

礼学を見る場合、上で加藤博士の章立てされたように

民俗・経学の両側面から考察することの重要性は

今更言うまでもないことでして、

それを65年前刊行の同著において実行されているというのは

このアプローチの重要性を示す一端だと考えられます。

ただ、実際に行うとなれば、

経学的素養に加え、歴史学の素養も当然要求されるわけで、

現在のように学問の多様化・細分化が起こり

各分野での情報量が当時に比して飛躍的に増えた状況においては

なかなか一筋縄ではいかない要求とも言えます。

むしろ、よく唱えられている「学際的研究」というのは

文史哲への回帰とも言える現象なのではないかとも思えます。

少し話が逸れました。

今回はこの辺で。

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川原寿市『儀礼釋攷』第1冊

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川原寿市『儀礼釋攷』第1冊(解説篇)、朋友書店、1973年

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全15冊。

全部読んでから書くには些か(けっこう?)多い冊数なので

1冊読み終えるごとに記録することにしました。

第1冊は「解説篇」という名の示すとおり、

著者川原寿市氏による中国礼学・礼学史の解説。

ここまでの理解が無いと礼学は研究できないものか…と嘆息。

ちなみに礼学とは儒教の一分野です。

川原氏は、解説の自序や、

碩学小島祐馬先生から序文を贈られていることから、

京都大学派であることが伺えます。

倭儒がこの『儀礼釋攷』を知ったのは、

修士課程の恩師によって御教示を受けたからです。

今回、第一冊を読み終えたのは、

通巻で読了しようという意図から。

それまでも自身の関心を中心に読んではきたものの、

通巻で読めばまた異なる発見があるだろうと思い、

着手したわけです。

礼に関する議論は、

中国においても、時期によって違いがあるとはいえ、

喧しく行なわれていますが、

朝鮮王朝時代においても苛烈な論議が行なわれてきました。

朝鮮の場合、礼論が政争の道具と化していましたので、尚更です。

そういう議論のための議論、という側面は別にしても、

礼とは人間の誠意を如何に表現し尽くすか、

その為の身体技法という側面を持ちます。

議論が費やされたということの示す意味を考えたとき、

その面白さに惹かれてしまったわけです。

しかし、この知識量は…超膨大である事を要します。

いずれ池田末利先生の『儀礼』(東海大学出版会)も

比較する必要があるのでしょうが、

『儀礼釋攷』を見るだけで、その壁の高さに圧倒されてしまいます。

時折、「学問の斯くの如き深さ」ゆえ、途方に暮れます。

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